4月28日                           「あかしの石」
初代文集―
 経験と幻
                 Ellen G. White
 やがて、われわれの目は、東のほうにひきつけられ
た。それは、人間の手の半分ぐらいの大きさの、小さ
い黒雲が現われたからである。われわれはみな、これ
が人の子のしるしであることを知っていた。われわれ
はみな、その雲が、近づくにつれてますます明るく輝
き、さらに輝きを増してついに大きな白い雲になるの
を、厳粛な思いで黙って見ていた。雲の下のほうは火
のように見えた。雲の上には虹があった。その周りで
は、無数の天使たちが、この上なく美しい歌を歌って
いた。雲の上には人の子が座しておられた。彼の髪の
毛は白く波打って肩にかかっていた。彼の頭には、多
くの冠かあった。彼の足は火のように見えた。彼の右
手には鋭い鎌があり、左手には、銀のラッパがあった。
彼の目は火の炎のようで、彼の民を心の奥底までさぐっ
た。そのとき、すべての者の顔は青ざめた。神に拒否
された人々の顔は絶望で真っ青になった。そのとき、
われわれは、みな、「だれが。その前に立つことがで
きようか。わたしの着物には、しみがついていないだ
ろうか」と叫んだ。すると天使たちは、歌うのをやめ、
恐ろしい沈黙が、しばらく続いた。そして、イエスは
「手が清く、心のいさぎよい者が、その前に立つこと
ができる。わたしの恵みは、あなたに対して十分であ
る」と言われた。これを聞いてわれわれの顔は輝き、
すべての者の心は、喜びにあふれた。天使たちは、ふ
たたび高らかに音楽をかなでて、歌い始めた。雲はま
すます地上に近づいた。
 それから、イエスが火の炎につつまれて、雲に乗っ
ておりて来られたとき、彼の銀のラッパが鳴り渡った。
彼は、眠っている聖徒たちの墓をごらんになった。そ
して、彼の目と両手とを天にあげて、「さめよ、さめ
よ、さめよ、土の中に眠っている者たちよ、起きよ」
と叫ばれた。すると、大きな地震が起こった。墓は開
かれて、死んでいた者たちが不死をまとって出てきた。
144000の人々は、死によって引き裂かれていた友人た
ちを認めて「ハレルヤ!」と叫んだ。それと同時にわ
れわれも変えられて、空中で主に会うために、彼らと
ともに引き上げられた。
                    p64~66